企業窓口や電話での暴言や暴力に組織はどう対応すべきか(不当要求・難クレームに対応する方法)

1.不当要求・難クレーム等への対応に当たっての心構え

(1) 毅然とした態度

恐れず侮らず勇気を持って、悪に屈しないコンプライアンス組織の一員の自覚のもとで,厳正な姿勢で対応する。

(2) 信念と気迫を持つ

  暴力には屈しない、粗暴な言動による脅しに負けない、弱みを見せない。

(3) 冷静沈着な応対をする

挑発してくる相手が多いので、失言に気をつけ,言葉尻を捉えて揚げ足をとられないようにする。クレーマー常套手段に負けない。

2.クレーマーへの具体的対応方法

(1)受付・カウンター等での初期対応

受付は,来訪者の氏名,人数,用件等をしっかり確認。真っ当な苦情かどうか見極めよう。

応対場所は、周りから見通せるカウンターや部屋で、ドアは開放しておく。

お茶は不要、花瓶や灰皿も小道具で使ってきます。投げる、机をたたく、手で弄ぶ。

「暴力追放ポスター」,「不当要求行為防止責任者講習受講修了書」等を張っておく。

(2)複数で応対する

常に相手より多い人数で応対し、3人は必要である。

 応対係,記録係,緊急時の通報係等の役割分担を確認しておく。

(3)所属長に絶対に応対させない

部長,課長などの決定権を持つ者が応対すると,即答を迫られるから。

名刺は渡さないようにする(ネームプレート等で示す)。

応対係は自分が対応すると言い切る。

3.社員等に対する不当な口利き行為には毅然とした態度で拒否

(1)公職にある者からの不正な口利きや威圧的な言動による不当な要求

 公職にある者からの公益を目的としない不正な口利きや暴力行為、威圧的な言動等による職員への不当な要求がよく見受けられる。

 何の用事もないのに、ぶらぶら訪れる方は機会を見て何か言おうとしていることが多い。

不正な口利きなどは、業務遂行に支障をきたすほか、不正行為を誘発するケースが散見される。

「今夜空いていますか」などのような、変な誘惑に乗って外で会わないことである。

(2)具体的防止策…記録と公開

何を言われたかの録音や記録は効果的である。鑑定すれば、いつだれが書いたかがかなりの精度で分かる。証拠の確保である。訴訟になれば、不当な要求や圧力に対する脅迫や強要の立証に役立つ。

(3)不当要求対応マニュアル

「切れやすい」方が多い時代と言われているので、暴力や脅し等により不当な要求を行う不当要求については、組織の業務執行における身体・精神の安全を確保するため、不当要求への対応マニュアルを作成するのがよい。

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