1.内部統制の見直し2023
令和4年における内部統制の見直しの審議が金融庁の企業会計部会で始まり、翌5年5月には意見書がまとまった。内部統制報告制度の改訂の方向性は下記のようである。
2.内部統制制度の日本への導入
内部統制は1992年のCOSOレポート以来、日本社会に大きな影響を与え、会社法の新規改正にも取り入れられ取締役会の責任として位置づけられ、さらに株式市場の充実のために金融商品取引法改正により上場企業に内部統制報告が義務付けられた。
3.内部統制のフレームワーク
内部統制報告制度は、企業が内部の適正な体制とコントロールを確立し、信頼性の高い財務報告を提出するための仕組みであり、2013年に新しいバージョンがアメリカで公表されるもすぐには反映されず、遅れたが見直しの審議が進行中。
4.上記の新バージョンで3つの目的の一つが大きく変更「財務」が消えた
財務報告に加えて、サステナビリティやコーポレートガバナンスなどに対する市場の関心が高まり、これらの情報も内部統制報告に組み込む必要があるから。
5.COSO日本版への反映
日本版COSOでは、IT,情報技術への信頼性向上と資産の保全が強調され、これらの要素を取り入れつつ、企業の内部統制が国際市場において信頼される基盤を築くことが重要とされている。